コピーワンスの問題点

コピー・ワンスのムーブ作業を行うのは、とても慎重になりました。
その理由は、
①高品質なディスクを使用する
②再エンコードが必要な場合は可能な限り高画質を維持できる設定にする
③停電をさけるためエアコンや電子レンジなどの機器の使用を避ける
④ほかのタイマー録画とかぶらない時間を選ぶ…。
など、慎重かつ計画的に行う必要があり、気軽に行えるとは言い難い状況であったのです。

 

また、絶対に失敗できないという制約のため、CMカットのような基本的な編集作業さえも困難であり、高度な編集となると事実上不可能に近かったのです。

 

国の対応としては、政府委員会が設置され、その中で話し合われました。総務省の情報通信審議会 情報通信政策部会・デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会(デジコン委)にてコピー・ワンスの改善への議論を日本芸能実演家団体協議会等の権利者やJEITA、消費者代表が議論し9回のコピー(10回目はムーブ)、いわゆる「ダビング10」で決着するかに見えました。

 

しかしながら、文化庁の著作権分科会私的録音録画小委員会では9回のコピーを認めた替わりに私的録音録画補償金の継続と適応製品の拡大を椎名和夫らが主張しているのです。

 

元々、文化庁は私的録音録画補償金制度の廃止を含む抜本的見直しを議論する委員会であったが委員会の進行は、私的録音録画補償金の適用機器拡大ありきとして議論されており、JEITA・消費者代表の主婦連合会も大きく反発しているのです。これが、コピー・ワンスの問題点です。